「ねじり」の使い方

材料力学 自動計算サイトの「ねじり」の使い方を説明する。

状況設定

断面形状選択

ここではねじり棒がどのような断面であるかを設定する。
上図に赤枠内にある9種類の断面形状から1つを選択する。
「薄肉」の名前が付く断面を選択する時は肉厚が薄くなるようにパラメータを入力する事。
選択されている断面は紫枠内に表示される。

パラメータ入力と計算実行

パラメータ入力と計算実行

次に棒材の物性、長さ、断面寸法や、モーメント荷重の大きさを数値で入力する。

棒材の物性値は、物質のプルダウンにて材料を選択すれば自動で入力される。
もしプルダウンの中に所望の材質がなければ、ヤング率と密度、せん断降伏応力を直接入力しても良い。

モーメント荷重(M)は、棒材を雑巾絞りのようにねじる方向のモーメントの大きさを表す。

長さ寸法と断面寸法の欄には、棒材の長さと断面の寸法を記入する。
単位に注意して値を記入する事。

全てのボックスを埋めたら計算の条件が全て揃ったので、右側の「計算実行」ボタンで計算を行う。

計算結果の確認

計算結果

最後に、得られる計算結果の6つの項目の意味について説明する。

  1. 「ねじれ角Φ」
  2. 棒材端面における変位した角度を示す。
  3. 「最大せん断応力」
  4. 棒材にかかる最大のせん断応力である。
    最大せん断応力の位置は断面が真円、中空円の場合、側面全体である。
  5. 「安全率」
  6. 降伏応力を最大せん断応力で割った値が算出され、選定している材料強度が十分かの判断材料となる。
  7. 「ねじり剛性」
  8. ねじり剛性は、ある角度ねじれるのにどれだけのトルクが必要かを示す。
    つまり、ねじりの硬さとも言える。
    ここでは単位を[Nm/rad]としているので、1ラジアンねじるのに必要なトルクを意味する。
    この値を使うことで任意のトルクがかかった時のねじれ角度を簡単に求めることができる。
  9. 「断面2次極モーメント」
  10. 断面寸法にのみ依存する計算結果であり、ねじりに対する硬さを表すものとなる。
    断面2次極モーメントのみ計算したい場合は、パラメータ入力で断面寸法のみ入力するだけでよい。
  11. 「材料質量」
  12. 棒材の質量であり、パラメータ入力で密度と断面寸法と長さ寸法のみ入力するだけで計算される。

以上です。皆様の材力ライフが充実することをお祈りします。