断面形状選択

円 中空円 楕円 中空楕円 四角 薄肉閉断面
薄肉開断面1 薄肉開断面2 薄肉開断面3
ねじり荷重の図 断面形状

パラメータ入力

物性

材質

:

せん断弾性係数

= MPa

密度

= g/cm3

せん断降伏応力

= MPa

モーメント荷重

M = N·m

長さ寸法

L = mm

断面寸法

D = mm

計算結果

ねじれ角Φ

= deg

最大せん断応力

= N/mm2

 → 安全率

=

ねじり剛性

= N·m/rad

ねじり定数 J

= mm4

材料質量

= g

保存した計算

計算後に「保存」を押すと、条件と結果を1行ずつ追加できます。

計算式と前提

共通の式

断面の種類ごとの式(下記)で J・τmax・S を求め、次の式で各結果を出します。

T=1000×M Φ=TLGJ×180π 安全率=τyτmax Kt=GJL×10−3 m=SLρ×10−3
M
モーメント荷重(入力)[N·m]
T
ねじりモーメント [N·mm]
L
長さ(入力)[mm]
G
せん断弾性係数(入力)[MPa = N/mm2]
J
ねじり定数 [mm4]。円・中空円では断面2次極モーメント Ip と同じ
Φ
ねじれ角 [deg]
τmax
最大せん断応力 [N/mm2]
τy
せん断降伏応力(入力)[MPa = N/mm2]
Kt
ねじり剛性 [N·m/rad]
S
材料の断面積 [mm2]
ρ
密度(入力)[g/cm3]
m
材料質量 [g]

10−3 は単位の換算です(ねじり剛性は N·mm → N·m、材料質量は mm3·g/cm3 → g)。

せん断降伏応力 τy(材質を選んだときの自動入力)

τy=σy3≈0.577σy

σy は材料表の引張降伏応力 [MPa] で、ミーゼスの降伏条件による換算です。欄には 3 桁に丸めて表示しますが、書き換えない限り丸める前の値で安全率を計算します。木材はこの換算が使えないため空欄になります(繊維方向のせん断強さを直接入力してください)。

断面ごとの式

真円(D)

J=Ip=πD432 τmax=T·(D/2)Ip=16TπD3 S=πD24
D
直径 [mm]

最大せん断応力は外周の全体に生じます。

中空円(d, D)

条件:d<D

J=Ip=π(D4−d4)32 τmax=T·(D/2)Ip S=π(D2−d2)4
D
外径 [mm]
d
内径 [mm]

楕円(W, H)

a=max⁡(W,H),b=min⁡(W,H) J=πa3b316(a2+b2) τmax=16Tπab2 S=πWH4
W,H
楕円の横・縦の全長 [mm]
a,b
長径・短径(W と H の大きい方・小さい方)[mm]

最大せん断応力は短軸の端に生じます。

中空楕円(w, W, h, H)

条件:w<W,h<H,|w/W−h/H|≤0.01

α=max⁡(w/W,h/H) a=max⁡(W,H),b=min⁡(W,H) J=πW3H3(1−α4)16(W2+H2) τmax=16Tπab2(1−α4) S=π(WH−wh)4
W,H
外側の楕円の横・縦の全長 [mm]
w,h
内側(穴)の楕円の横・縦の全長 [mm]
a,b
外側の長径・短径(W と H の大きい方・小さい方)[mm]
α
内側と外側の寸法比 [−]

内側が外側と相似な中空楕円の式です。w/W と h/H の差が 0.01 以内のずれは、大きい方の比 α で相似とみなします(穴を実際より大きく見る)。このため、ねじれ角は正しい値より大きめに出ます。最大せん断応力はほぼ同じか大きめですが、条件によっては最大 0.5% 程度小さく出ることがあります。

長方形(四角:W, H)

a=max⁡(W,H),b=min⁡(W,H),r=a/b J=k1ab3 τmax=k2Tk1ab2 k1=13−64π5r∑n=1,3,5,…99tanh⁡(nπr2)n5 k2=1−8π2∑n=1,3,5,…991n2cosh⁡(nπr2) S=WH
W,H
幅・高さ [mm]
a,b
長辺・短辺 [mm]
r
辺の比 a/b [−]
n
級数の項(n = 1, 3, 5, …, 99 の奇数)
k1,k2
係数 [−]

サン・ブナンの厳密解の級数を n = 99 で打ち切った値です(r → ∞ で k1 → 1/3、k2 → 1)。最大せん断応力は長辺の中央に生じます。

薄肉閉断面(a, b, A)

条件:A≤a24π,b<4Aa

J=4A2ba τmax=T2Ab S=ab
a
肉厚中心線に沿った周長 [mm]
b
肉厚(一定)[mm]
A
肉厚中心線で囲まれる面積 [mm2]

肉厚一定とした Bredt の式です(最大せん断応力は周方向に一様)。A ≤ a2/(4π) は周長 a で囲める面積の上限(円)、b < 4A/a は内側に中空部が残るための条件です。

薄肉開断面(下段の図。左から板 1 枚・2 枚・3 枚)

li=max⁡(ai,bi),ti=min⁡(ai,bi) J=∑ik1(li/ti)liti3 τmax=TtmaxJ,tmax=maxiti S=∑iaibi
ai,bi
板 i の長さ・肉厚(入力の a, b または a1, b1 …)[mm]
li,ti
ai と bi の大きい方・小さい方 [mm]
k1
上の長方形の式の係数(r = li/ti とした値)[−]
tmax
最も厚い板の肉厚 [mm]

各板を独立した長方形とみなして足し合わせる近似です(板の接合部や曲がりの影響は考慮しません)。各板の長さ÷肉厚(li/ti)が 10 以上の薄肉形状を想定し、これを下回ると近似誤差が大きくなる場合があります。

入力が数値でない・0 以下のとき、寸法が上の条件を満たさないとき、S や J が正にならないときは、メッセージを出して計算しません。

前提と適用範囲

  • 線形弾性・微小変形の範囲で、断面が一様な真っすぐな棒の両端に大きさ M のねじりモーメントだけが作用するものとします(サン・ブナンのねじり)。
  • 端部で断面の反り(そり)を拘束する効果、自重、曲げ、軸力、応力集中(段付き・キー溝・穴など)は考慮しません。
  • 円・中空円以外の J は断面2次極モーメント Ip とは別の量です。Ip で代用するとねじり剛性を過大に見積もります。
  • 物性・M・L が空欄のときは、それを使う結果を表示しません(J は断面寸法だけで計算します)。
ツールの使い方

棒にねじりモーメントを加えたときの、ねじれ角・最大せん断応力・安全率・ねじり剛性・ねじり定数 J・材料質量を計算します。

  1. 断面を選ぶ

    円、中空円、楕円、中空楕円、長方形、薄肉閉断面、薄肉開断面から選び、表示された寸法図を確認します。

  2. 物性・荷重・寸法を入力する

    材質を選ぶと物性値が入ります。空欄の値や変更したい値は手入力してください。モーメント M、長さ L、断面寸法を、各欄の単位に合わせて入力します。断面寸法だけでも、ねじり定数 J を計算できます。

  3. 計算を実行する

    「計算実行」を押します。物性・M・L が空欄の場合は、その値を使う結果だけが空欄になります。不正な入力は表示された案内に従って直してください。「リセット」で入力値と結果を消せます。

  4. 結果を見る

    ねじれ角は棒の回転量、最大せん断応力は棒に生じる応力、安全率はせん断降伏に対する余裕を表します。ねじり剛性と J はねじりにくさ、材料質量は棒の質量です。式や適用範囲は「計算式と前提」で確認できます。

  5. 保存・比較する

    計算後に結果欄の「保存」を押すと、条件と結果が表に1行追加されます。条件を変えて再計算し、続けて保存できます。表の右上の「CSVエクスポート」で、保存した表をダウンロードできます。